News:【2030年問題】世帯数減少と2次相続による空き家増
「実家を相続したけれど、誰も住む予定がない…」 そんな悩みを抱える人が今、急増しています。
資産であるはずの「不動産」が、持ち主の首を絞める「負動産(ふどうさん)」へと変わってしまう。
これが、日本のすぐ目の前に迫っている「2030年負動産問題」です。
親から受け継いだ思い出の家が、なぜ売りたくても売れない、貸したくても貸せない「お荷物」になってしまうのか?
今回は、2030年に向けて起きる空き家の激増と、その背景にある「人口・世帯数の減少」「団塊の世代」「2次相続」というキーワードを分かりやすく解説します。
1. 世帯数の減少
日本の人口が減少していることは広く知られていますが、実はこれまで「世帯数」自体は単身世帯の増加などにより増え続けていました。しかし、2030年を境に、日本の総世帯数は本格的な減少へと転じると予測されています。
世帯数が減るということは、家を買う人や借りる人、つまり「住宅への根本的な需要」が消滅することを意味します。需要がない以上、どれだけ値下げをしても「売れない・貸せない」という残酷な現実が待っているのです。
出典元:国立社会保障・人口問題研究所(社人研)
2. 「団塊の世代」の後期高齢者入りと「2次相続」の罠
2030年問題の最大の引き金となるのが、日本の人口ボリュームゾーンである「団塊の世代(1947年〜1949年生まれ)」の存在です。2030年頃には、この世代の多くが80代に突入し、老人ホームへの入居や他界によって、彼らが住んでいた持ち家が一斉に空き家となります。
ここで非常に恐ろしいのが「2次相続」の存在です。
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1次相続: 両親のどちらかが亡くなり、配偶者(夫や妻)が家を相続するケース。この段階ではまだ誰かが住み続けることが多く、空き家にはなりにくいです。
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2次相続: 残された親も亡くなり、子どもが実家を相続するケース。
2次相続が起きる頃、子ども世代(40代〜50代)はすでに都市部でマイホームを購入し、生活の基盤を築いていることがほとんどです。「今さら田舎の実家には戻れない」というケースが多発し、結果として大量の実家が「誰も住まない空き家」として放置されることになります。
今すぐできる対策とは?
「実家の負動産化」を防ぐために最も重要なのは、親が元気なうちに話し合いを始めることです。
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実家の価値と需要を把握する: 今の実家はいくらで売れるのか、そもそも買い手がつくエリアなのか、不動産会社に査定を依頼して現実を知りましょう。
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生前整理を進める: 空き家が売れない理由の一つに「家財道具が残ったまま」というケースが非常に多いです。少しずつ実家の片付けを始めるだけでも、いざという時の動き出しが圧倒的に早くなります。
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「相続土地国庫帰属制度」などを知る: どうしても手放せない土地の場合、一定の条件を満たせば国に引き取ってもらう制度も始まっています。選択肢を広く持っておきましょう。

